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2011年8月9日火曜日

葛藤 その2

週末、もんもんとしてる私を 友達が連れ出してくれました。

行く前に、両親の顔が見たいからとお土産もって家まで来てくれたのは嬉しかった。あち~~と言って二人して扇風機の前で冷たいお茶をがぶ飲みして、さて行くか!といって チャリで二人乗りしてよろよろ出発するのをパパママが手を振ってお見送り。なんだか懐かしくって嬉しかったなぁ^^ 両親ももちろん喜んでました。


遠出をしなくなってから久しいので、結構遠いところ(車ないし)は億劫で行かなくなってたんです。
でも思い切って高尾山!行ってみたら すごい、気持ちがいい!

なんていうか、大自然に包まれて、非日常的な空間で、とても開放的になるし汗もいっぱいかいて(着替え持っていけばよかった、、、)健康的な感じが、何よりよかった^^

友達とペチャクチャおしゃべりしながらひたすら山登り。
とってもリフレッシュになって、連れてってくれたことに感謝感謝!でした。


だけど。

家帰って、買い物から帰ったパパがそれはもうくたびれて、毛布をかけるでもなく寝るでもなくただ横たわってる姿を見てると あっという間に現実に戻りました。
アーモンドチョコが食べたい と言うのでもっていくのだけど、手に粒を置いてあげても手を動かせない。ゆっくり喋るのを聞きながら、口に一粒ずつ入れてあげてました。

ご飯ですよー という声に すぐ立ち上がることもできず、右が五十肩というのもあって 身体を振り子のように寝ながら揺らして勢いをつけて、左手をついてようやく起き上がるのです。支えなければ、もっと遅いです。
買い物中も、デイケアセンターに行き始めたのでジャージを買いに行ったそうなのですが 試着にとにかく時間がかかったとのこと。もう、立ったままではパンツを脱ぎ着することができないんですね。
裏表だったりしても、気にしない。
そんなことより着れた というほうが大事なのです。
そんなパパをママは寂しそうに見つめます。

高尾山の話をいっぱいしたかったけど、二人とも自分のことに精いっぱいでほとんどできませんでした。

パパはチョコを異常に欲してよく食べるのでお腹はかなりでてきてしまってるけれど 身体は 特に手足はすっかりやせ細り 一つ一つの動きも遅く、首はがくっと前に出て、58才にしてもうすっかりご老人のいでたちです。

通勤も(一応)するし、ご飯も食べるし、デイケアセンターに一人で通い始めるなど一見元気なようだけど、最近はずっと表情も暗く、何かを考えているのか、痛みに耐えているのか、、 パパを見ているととても、辛くなります。。
せっかく一時期調子がよさそうだったし アバスチンも腫瘍の拡大を抑えているのに ここまで暗くなったのはアバスチンの効果が平均で3か月と 先生に聞いてからのような気がします。もしくは 今までできていたことがゆっくり、でも確実にできなくなっていくことを感じて暗くなってしまうのでしょう。。。

もちろん、この1年半、闘病生活の中で暗くなることはそれはそれはしょっちゅうですが。。

本来のパパは めちゃめちゃお茶目で明るく、よく冗談を言っては笑い、頭もよかったので聞けばなんでも答えてくれて、かなりのお人好しで、心の広い人なんです。

この1年半で、本当に変わりました。
昔からパパママのことを知っていて好いてくれる(私の)友達がいることは、すごく嬉しいことです。


笑ってはいけないシリーズのDVDが届いたので見始めました。
パパママは笑って見ててくれたからホッとして、一緒に見たかったけど、なんだかどうしても心から笑えず、その場にいれなくなって部屋にこもりました。


せっかく楽しい、充実した一日を過ごしたけど、こうして両親と毎日過ごせてはいるけれど、言いようのない寂しさ、やりきれなさは 募るばかりです。

おばあちゃんが私たちに言っていました。
病人とずっと一緒にいる方も 病気になると。私は実の子供だけども 長男的な役割を担っているけれども、やっぱりずっと一緒にいるのも苦しくなって逃げ出したくなる時も、実際あります。。

でもママなんて四六時中パパと一緒、常に面倒をみながら 泣くこともありながら、それでも明るく鼻歌歌ってジュース作ったりしてるのを見てると いろんな面で頼りないママだけど、夫婦の絆ってものをしみじみ感じて、頼もしく感じます。弱音はいちゃいけないなと、、反省しますね。


しばらくしたらまた、パパが明るい表情に戻りますように。